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クリニック開業の資金はいくら?必要資金と資金調達方法について解説!

資金

クリニックを開業するための必要資金や調達方法にはどのようなものがあるのか、よくわからないという方もいらっしゃるでしょう。この記事では、クリニック開業に必要な資金額や調達方法、それぞれの調達方法のメリット・デメリット、土地や建物のコストの見積もりについての解説をしています。クリニック開業を検討している医師や経営者の方は、開業に向けての参考にしてみてください。

クリニック開業の必要資金について

クリニック開業にはさまざまな資金が必要になります。この章では、クリニック開業に必要な資金調達の方法や注意点、土地や建物のコストの見積もりについて説明します。

資金調達の方法や注意点について

クリニック開業に必要な資金調達の方法としては、ローンやクレジット、自己資金や融資などがあります。それぞれのメリット・デメリットについては後述しますが、資金調達を行う際には財務面だけでなく、法的な面や保険などの面でも注意が必要です。必要な保険や許認可、申請書類などをきちんと用意しましょう。

開業に必要な土地や建物のコストの見積もり

クリニックを開業するには土地や建物を購入する必要があります。土地や建物の購入にかかる費用は地域によっても異なります。また、地価や物価の変動によっても金額が変わるため、建設予定地周辺の物価を確認し、見積もりを行うことが重要です。建物については診察室・待合室・トイレ・スタッフルーム・調剤室などの面積や、必要な設備に応じた費用を見積もる必要があります。

開業時の必要資金額

クリニック開業には、どのくらいの資金が必要なのでしょうか。ここでは、開業時の必要資金額について説明します。

内科の場合

内科の開業に必要な資金は約5,000万円とされています。開業に必要な主な費用としては、以下のものが挙げられます。

  • 開業前の準備費用(ビジネスプランの作成費用、法人設立費用、登記費用など)
  • 土地や建物の購入または賃貸費用
  • 医療機器の購入費用(診察台、血圧計、聴診器、エコー検査装置など)
  • 内装費用(待合室、診察室、トイレ、手洗い場、事務室、受付カウンターなど)
  • 広告費用(チラシ、ホームページ制作費用など)
  • 保険料(医療責任保険、火災保険、地震保険など)
  • 開業後の運営費用(スタッフの給与、家賃、光熱費、メンテナンス費用など)

これらの費用に加え、所得税・法人税・消費税・登録免許税・印紙税・申請手数料・弁護士費用・税理士費用などがかかるため、開業前に十分な調査や計画を行う必要があります。

整形外科の場合

整形外科の開業に必要な資金は、約6,000万円とされています。一般的に内科よりも多くの資金が必要とされています。主な費用は以下の通りです。

  • 開業前の準備費用
  • 土地や建物の購入または賃貸費用
  • 医療機器の購入費用(X線撮影装置、CT、MRI、超音波診断装置など)
  • 内装費用
  • 広告費用
  • 保険料
  • 開業後の運営費用

整形外科は手術を行うこともあるため、麻酔科や手術室が必要であり、医療機器も高価なため、開業に必要な資金が多くなっています。

その他の診療科の場合

診療科によって開業に必要な資金は異なります。たとえば精神科の場合は、約1,500万円が必要とされ、耳鼻咽喉科の場合は約5,000万円が必要とされています。このように、クリニック開業に必要な資金は診療科によって異なるのです。開業前にはビジネスプランを作成し、必要な費用を細かく見積もり、十分な調査を行うことが大切です。

資金調達の方法とそれぞれのメリット・デメリット

開業するための必要資金をどのように調達するかは、クリニックを開業する上で非常に重要なポイントです。ここでは、代表的な資金調達方法とそのメリット・デメリットについて説明します。

ローン、クレジット

クリニック開業に必要な資金をローンやクレジットで調達する方法は、一般的な方法の一つです。ローンとは銀行などの金融機関から借り入れる方法であり、クレジットとはカードローンやクレジットカードを利用する方法です。

メリットとしては、以下のような点があります。

  • 返済期間を長く設定できるため、返済の負担が軽減される。
  • 比較的低い金利で借りられる。
  • 借り入れ先が明確であるため、調達しやすい。

一方、デメリットとしては、以下のような点があります。

  • 返済期間が長くなると、総返済額が多くなってしまう。
  • 返済能力に不安がある場合、借り入れが難しい。
  • 返済の滞納や延滞がある場合、クレジットスコアが低下し、今後の借り入れに影響を与えることがある。

自己資金、融資など

自己資金は、自分自身の貯蓄や株式投資、不動産投資などから調達する方法です。自己資金で資金調達を行う場合、融資のような返済の義務がなく、自由に使えるお金となるため、返済負担が軽くなります。しかし、必要な資金をすべて自己資金で調達することは、個人の貯蓄額や投資の実績によっては難しいかもしれません。

一方、融資を利用する場合は、金融機関や政府系融資機関から資金を受け取れます。融資の利点としては、開業時に必要な大きな資金を借りられ、自己資金の範囲を超えた資金調達が可能です。また融資を受けた場合、返済期間や返済金額、金利などを調整することで、返済負担を軽減できる場合もあります。

ただし、融資を受ける場合は利息や手数料などのコストが発生するため、利用にあたっては返済計画を立てることが重要です。また、融資を受けるには審査が必要であり、貸し手によっては審査基準が厳しい場合もあります。さらに、返済が滞った場合には利息や手数料のほかに遅延損害金などが発生するため、返済能力を十分に考慮して融資を受けることが重要です。

まとめ

今回は、クリニック開業に必要な資金調達の方法や注意点、開業に必要な土地や建物のコストの見積もり、開業時の必要資金額について解説しました。また、資金調達の方法とそれぞれのメリット・デメリットについても紹介しました。クリニック開業を検討している方は、事前に十分な情報収集と計画の立て方が重要です。さまざまな調達方法はありますが、自分の資金状況やビジネスプランに合った方法を選択することが肝要です。開業に必要な資金を調達し、成功に向けて一歩ずつ着実に進んでいきましょう。

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