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クリニック開業準備のスケジュールは?必要なモノ・ヒト・コトを解説!

流れ

独立してクリニックを開業しようとするドクターが知りたいのは「開業のどれぐらい前から準備を始めるのがいいのか?」「何から手をつける?」といったことではないでしょうか。開業するには多くの事前準備や手続きが必要となります。そこでこの記事ではクリニックを開業するためのスケジュールの流れ、気をつけるべきポイントなどについて解説します。

開業までのスケジュール

開業を決めたらまずどのようなクリニックにしたいのかを考え、次にいつ開業するのかを決定し、そこから逆算して計画を立てる必要があります。

診察方針(コンセプト)・開業時期の決定【開業18か月〜12か月前】

はじめに自分が医師として、どのようなクリニックにして、患者さんにはどのような治療をしていきたいかを決めます。開業したいと思った動機を今一度思い出してみましょう。開業時期が決まったら、開業の18か月〜12か月前までには土地選び、または物件探しを始める必要があります。とくに戸建ての場合は土地が決まっても、建物を建てる時間が必要になります。開業地を決める際には、希望するエリアの人口や年齢構成、交通の便はどうか、近くに競合するクリニックがあるかといった点を考慮しましょう。また、ビルなどのテナントとして入居する場合、保健所の許可が下りないこともあります。契約する前に、必ず保健所に確認をしましょう。

事業・資金計画を立てる【16か月前】

開業地探しと並行して行うのが資金の調達をどうするかについて考えましょう。診察方針が固まったら、その実現のために必要な医療機器や設備を考え、費用がどれくらい必要なのかを見積もり、事業計画を立てます。この事業計画をもとにして金融機関から融資を受け、資金調達を行います。自分一人では難しい場合、コンサルタントに依頼、相談してみるのがよいでしょう。

クリニック開業準備【6か月前〜開業日】

融資が決定したらいよいよ開業準備段階に入ります。具体的には内装工事、看護師などスタッフの募集、導入する医療機器の選定、広告(ホームページなど)の準備や開業手続きなどを行う時期です。

内装工事

物件が決まったら、内装工事を依頼します。患者層を考えてイメージに合った壁紙や床材などを決めていきます。内装はこだわりが強すぎると、コストがかかり過ぎることもあるため注意が必要です。

スタッフの募集

クリニックの雰囲気を左右するといっても過言ではないほど、スタッフは重要な存在です。スタッフはインターネットの求人サイトや新聞のチラシなどで募集しますが、現在看護師はどこも人手不足であり、人材を集めるのは時間のかかることが予想されるため、できる限り早めに募集をかけておきましょう。

導入する医療機器を選ぶ

医療機器はクリニックにより種類の違いはあっても必要となるものです。MRIのようなかなり高額の機器や最新鋭の機器を導入する場合は、採算が取れるのか考える必要があります。導入するべき機器は、診療方針や専門の分野に合っていて、需要があり、検査による収入が見込めるものです。開業予定エリアの住民の年齢などから、導入したいと思っている機器のニーズがどれくらいあるのか予測してみましょう。最終的に機種を決める際には使いやすいか、適切な場所に設置可能か、電源の確保はできるかなどについて慎重な検討が必要です。

広告(ホームページ)の準備

患者さんを集めることはクリニックにとって大変重要です。とくに広告効果が期待できるホームページは必ず準備しましょう。ホームページに重要なのは患者にわかりやすくクリニックの特徴を伝えることです。作成を業者に依頼する場合は、内容の更新を簡単にできるようにしてもらいましょう。ホームページ以外には、SNSでの情報発信や看板、新聞の折り込みチラシなどもありますが、クリニックにあった方法で告知していきましょう。

開業手続き

クリニックに必要な開業手続きには開業届の届出や税務署への届出、指定医療機関コード取得、労働保険・社会保険の手続き、医師会への入会届などがあります。提出先は保健所や厚生局となります。

経営を軌道に乗せるために

クリニックを開業したらそれがゴールではなく、スタートです。クリニックを長く続けるためには患者さんに来てもらうことはもちろん大切ですが、それ以外にもクリニックの経営を維持するためには以下のようなトラブルに注意し、気を配っていく必要があります。

患者さんの数が増えない

競合が多く、他院との差がつけにくい一般内科の場合はじめのうちは患者が集まらず不安になることもあります。開業1、2年めで結果がでないのは普通のことです。3年目から安定して軌道に乗せるのを目標にしましょう。

スタッフが定着しない

主にスタッフ同士の人間関係が原因で、すぐに辞めてしまうスタッフが多いという場合もあります。日ごろからスタッフの間に入って話を聞く、不満があれば言ってもらうようにするなどスタッフとのコミュニケーションを図る必要があります。

まとめ

クリニックの開業には1年半ほど前から準備をする必要があります。開業する場所、事業・資金計画からはじめ、具体的な開業に向けて動きましょう。

「山口修建築設計事務所」は、ドクターが理想とするクリニックの実現に全力を尽くし、希望をカタチにするお手伝いをします。開業を考えている方は、お気軽にご相談くださいませ。